雪国北海道で革靴との出会い〜11年間の経験談〜

 

玄関のゲタ箱には二足の革靴が静かに並んでいます。

今年はあまり履いてあげられなかったなと自戒の念を込めながら、

目を横に移すと白の軽量靴が置いてあります。

 

軽量のため、街歩きも楽で、汚れても手入れが簡単ということで、

最近は外出してもこの軽量な靴を履いていました。

 

 

 

雪国でも革靴が好き

 

それでもやっぱり革靴です。

私は仕事がらデニムをよく履くのですが、青や白のデニムに茶系の革靴が、晴れた日には良く合います。

 

映えると言った方が良いかもしれません。「青空映え」すると、履いていてとても心地いいですよね。

 

今年は台風やら雨降りやら天候が不安定でしたね。

晴れていたと思っていたらいきなり雨が降ってきたり、雨降りだと思っていたら、もっと雨が降り注いだりと、散々な一年でした。

 

私のいる北海道では風はそれほどでもありませんでしたが、やはり雨が良く降ったため、

中々革靴を出してあげることができませんでした。

 

このブログを書いているのが11月であるため、北海道はこれから冬を迎えます。

向こう半年間は雪と氷に閉ざされる雪国なので、革靴を履いて歩くことが厳しいのです。

 

もちろん冬専用の革製冬靴は、ゲタ箱の三足とは別にあるため、履けないことはありませんが、

夏のようにデニムに青空映えするような履き方を願うならば、半年間はおあずけということになります。

 

そんなこんなで、今年は満足に革靴を履いてあげられなかったため、

今回のブログには革靴への思いを書き留めようと思います。

 

 

広島での運命の出会い

 

今から11年前に私は広島に住んでいました。

その当時は、外回りの仕事がとても多く、それまで履いていた靴がボロボロになりました。

 

そこそこ値は張りましたが、合成革のブーツを年がら年中履いていて、

その頃はまだ若かったのか、仕事用と遊び用の靴を分けて履くことを知りませんでした。

 

必ずしも仕事で履く靴は、紳士靴の代表選手である革靴であるとは限らないし、

遊び用の靴はスニーカーである必要も全くありません。

 

しかしその時は本格的な革靴を持っていなかったので、欲しいと思っていました。

広島の紙屋町にあるデパート街でのこと。

 

ある靴屋に入ったとたん、ひときわ輝いている革靴が目に飛び込んできました。

その当時履いていたブーツの色がライトブラウンだったため、

今度の革靴もライトブラウンにしようと思っていた矢先のことでした。

 

煌々と光っているその靴にはユニオンインペリアル(UNION INPERIAL)と

刻印が施こされていました。

 

店舗に並んでいる中で、その靴だけが異常に輝いている。

その靴だけにスポットライトがあたっている感じです。

 

さっそく手にとって値札をみたところ、5万円を遙かに越えていて驚きました。

高いなと思い、その時は一度店舗を出て、他のお店にも行ってみましたが、

やはりあの衝撃を忘れられず、気がつくと、またそこの店舗に戻っていました。

一目惚れだったのでしょう。

 

よほど気に入ったのだと、店員さんも気がついて、2回も来店した僕の前にやってきました。

 

 

とても親切な店員さんとサイジング

 

店員さんからは色々な話しを伺うことができました。

ユニオンインペリアルとは社名ではなくブランド名であり、会社名は世界長ユニオンであるということ。

 

その会社は知る人ぞ知る国内の老舗メーカーであるということ。

僕はてっきりイタリアかアメリカの会社だと思っていたのですが、

日本製であることを聞いて更に愛着を持ちました。靴の修理体制もしっかりしていることもプラス要因でした。

 

店員さんと話しながら、さっそく靴を履いてみると、二度目の衝撃。

シンデレラのように、その靴は私の足に食いつくように離れません。

 

普通ならば足と靴との間にすき間ができるはずですが、

微塵もすき間はなく、僕の足に完全にフィットします。

 

しかも軽すぎず、重たすぎず。適度な重さに心地良さまで感じます。

サイズは6と1/2と書かれているから24.5cm相当。

革靴は履いているうちに伸びてくるため、

むしろ小さいと感じるサイズの方が良いことも教えてもらいました。

 

 

相棒となったユニオンインペリアル

 

この11年間は大切にユニオンインペリアルを履いています。

この前修理に出したのが2018年。

 

恥ずかしながら私は、合成ブーツの時と同様にボロボロになるまで気がつきませんでした。

10年間履いた時点でようやく修理に出しました。

 

オールソールのグッドイヤー・ウェルテッド製法という、完全なるパーツ交換を経て、

今もピカピカに仕上がっています。むしろ履くのがもったいないくらいです。

 

もったいないと思ったので、去年もう一足違うメーカーの安価な革靴を購入しました。

雪国北海道では年中ユニオンインペリアルを履くことはできないため、

2018年から冬期間は修理に出す決心をしたのですが、

今年は天候が不順だったため、修理は見送りました。

 

去年購入した革靴とも相まって、今ではすっかりユニオンインペリアルの

出番がなくなってしまったのが、正直なところです。

 

 

まとめ

だから今玄関で革靴をじーっと眺めていたのです。

雪国北海道には本格的な梅雨がありませんので、夏は存分に革靴を履くことができます。

 

むしろメリハリがあって良いのかもしれません。

夏は存分に、冬は修理に、これが雪国でうまく付き合うにはこれがベストでしょう。

 

来年こそは履いてあげようと思います。

 

著:super_milkchanTV