ネット通販で中古革靴を選ぶポイントその② 靴チェックポイント編

はじめに

※その①で「ネット通販で信頼できる販売店・人を選ぶ※←クリック について掲載しております。

当ブログをご覧頂き誠にありがとうございます!!!

宮城県仙台市の主に海外ブランドの中古靴・革靴・ブーツ ネット通販専門店 DafsMart ダフスマート 店長竹内と申します。

その②では、各ECサイト・オークション・フリマ等(※以下よりまとめてネット通販と記載)での中古革靴の失敗しない中古(古着)革靴の選び方についてお話していきます。

ネット通販での「中古革靴の失敗しない選び方

当店は、現在実店舗を持っていないネット通販専門の中古革靴店。実際に見ることもできない、触ることもできない、試着することもできない、この環境の中でいかにして理想の靴に出会えるかを、私の数々の失敗談の中からお話していきます。

まず前提として

その①でも挙げておりますが、ネット通販で購入する以上、想像していた商品の100%想像通り・期待通りの商品に出会える確率は限りなく低いです。

「写真と実際イメージが違う、サイズが合わない、状態が悪い」等、新品でも中古でも、こういったトラブル・不満は仕方ないことと考えるしかありません。

ネット通販のデメリットはまさにそこにあります。

このデメリットを考えてしまう方はネット通販での購入は控えるべきだと思います

実店舗があるお店で見て・試着して決めるべきでしょう。

しかし、これからお話するポイントを抑えておけば、100%に少しでも近づけることができるのではと思っております。

中古革靴は1点物ですから、運命的な出会いは必ずあります。

ネット通販なら、選択肢が果てしなく多いので間違いなく実店鋪より出会いやすいでしょう。

少しでもネット通販で中古革靴を購入する方を後押しできたらなと思いこちらの記事を掲載致しました。

もちろん、ネット通販だけでなく、実店舗で中古革靴を探している方にも役立つ情報ですので、ご覧頂ければ幸いです。

ネット通販で中古革靴を選ぶ際の10個のポイント

さあ本題に入っていきましょう。

もちろんこれが全てではありませんが、一般に見るべきポイントにプラスして、これから話す10個のポイントを抑えておいて頂ければ、かなり参考になるかと思います。

①ライト(光)

商品を照らしている照明です。

電球色で出品している方もいらっしゃいますが(昔私も電球色で出品していてトラブルになった経験有り・・)、電球色はかなり靴の状態を誤魔化すことができます

キズ、シワ、ひび、色落ち、シミ、全てにおいて電球色では状態の判断が難しくなります。必ず、昼光色で状態を確認しましょう

余談ですが、電球色はすごくカッコよく映るのでSNSで楽しみましょう笑

アッパー4つのポイント(②~⑤)

アッパーとは靴の表面です。部位毎に見ていきましょう。

②トゥ(つま先)

靴を履いていて、つま先にキズがつくのは想像できますよね。注意すべき点はキズ、トゥのソールの削れです。

この2点はトゥ部の詳細な写真を見ないと分かりませんが、大体は、

アレンエドモンズ Allen Edmonds ストレートチップ 28センチ

こういったメイン写真のみでトゥの状態を理解したと勘違いしていませんか?

トゥの状態を判断するには、上からのUP写真、トゥを前から写している写真、最低この2枚は必要です。

↓写真の右上、左下のような写真を見れば安心できます。

この写真の靴はトゥ部の小キズ、ソールも少し削れていますが、許容範囲ですね。このように確認していきましょう。

キズは個人個人で捉え方が違います。売り手、買い手ならなおさら違います。これは質問ではなく、写真を見せてもらうことが確実です。

大きなキズでも職人さんであればある程度は回復してくれますが、ソールの削れは、ステッチ(糸)が切れていれば修理がすぐに必要、ウェルトまで削れてしまっていたら修理も難しく、もう靴として寿命でしょう。

③ヴァンプ(甲革)

ヴァンプとは足の甲の部分になります。

足の甲部分は歩くとシワになる箇所なので、乾燥しているとクラック(ひび割れ)が起きやすくなります。

クラックは①トゥ部分の状態把握よりもメイン写真だけでは非常に分かりにくく、色が黒だとさらに状態の把握は難しくなります

クラックは一度起きてしまえば、職人さんの手でパッチ等多少誤魔化しは効きますが、元通りキレイになることはなく致命的ダメージと私は思っています。

ですので、クラックに対しては特に敏感になりましょう。写真だけでは分かり辛いので、ここは売り手に質問するのが確実でしょう。

④コバ・ヒール(側面)

コバとはソールやヒールの側面の狭いエリアのことを言います。

注意するのはヒールのコバ部分です。意外に見落としがちなポイントですが、下記の写真を見て頂くと分かると思います。

こすれたようなキズであれば、コバインキなどで修復は可能ですが、えぐれていたり、陥没があったりすると修理が必要になってきます。

気にしないのであれば、靴としての機能は果たしますが、かなり目立ちますよね・・。これはケースとして結構多いので注意しましょう。

写真で見るか、売り手に質問するのが確実ですね

⑤トップライン(履き口)

これも意外に見落としがちで、知っておくと便利かと思います。

履き口のキズ・こすれ・ライニング(裏地)のはがれ等はもちろん注意して頂きたいですが、私がお伝えしたいのは前利用者の履き癖です。

中古靴の状態を写している写真は、大半↓写真のように、シューツリー・キーパーが入っています。これにより、前利用者の癖が誤魔化されているケースが多々あります。

アレンエドモンズ Allen Edmonds ストレートチップ 26センチ

実際に届いた靴は、大分靴が反っていたり、履き口が変形していて全く自分の足にFITしないしないことがあります。

↓の写真は上と同じ靴ですが、履き口が若干変形しているのが分かると思います。

これはまだまだ状態は良いですが、ひどいものはかなり型くずれしていて履けるものでは無いものもあります。

中古靴を購入する際は、シューツリー・キーパーが入っている写真とは別に、入っていない写真も見せてもらうことが確実です。

インソール③つのポイント(⑥~⑧)

続いてインソール・靴の内部について見ていきましょう。

⑥中敷き

これは私個人ではインソールの問題で一番嫌いなケースです。

↓の写真ですが、中敷きが少し剥がれているのが分かりますよね?軽症に見えるかもしれませんが、力を入れずに触っただけで表面がボロボロと削れていきます

別にインソール入れる方は気にされないと思いますが、気にする方は気をつけましょう。

また、上の写真はスコッチグレインとロゴだけで判断できますが、ブランドロゴが完全にかすれてしまい、全くロゴが見えない状態の靴も多く出品されています。これは注意した方がいいです。

メーカー毎で記載方法は変わりますが、高級ブランド程、商品ナンバー等職人さんの手書きで書かれています。

これはブランドロゴさえ消えていれば誰でも偽物を作れてしまう訳です。当方はこれで何回か危ない目に遭いました。

間違いないと確信できる物意外は、ロゴが消えているものを購入するのはあまりおすすめできません

⑦ライニング

ライニングは修理・交換が可能ですが、購入してすぐに修理するのは当然ながら嫌ですよね。

ライニングも意外に誤魔化されがちです。

↓左の写真はライニング状態は問題無い(この靴は実際問題無い)ように見えますが、↓右の写真のように、ライニングはその人によってダメージ箇所は異なります。

ライニング部の写真があるだけで良心的なお店かとは思いますが、内側、真ん中、外側、それぞれ可能性があるので、写真・質問で確認することが確実でしょう。

⑧中底

中底も様々なダメージが隠されています。カビや変形等、要注意です。

カビは素人でも頑張れば対処できますが、変形は職人さんでもかなり難しくなります。

かなりの重要ポイントですが、写真掲載していないところは多々あります。

↑写真は少しわかり辛く恐縮ですが、全利用者の足の指の形がしっかりと付いてしまっています。

シミだけであればもちろんセーフですが、変形となるとかなりFITさせるのは厳しいかもしれません。

これも写真だけでは分かり辛いので、質問することが確実でしょう。

アウトソール2つのポイント(⑨~⑩)

最後はアウトソール、修理交換が可能ですが、それでも限界があるのでしっかり注意して見ていきましょう。

⑨ヒール

これはほとんど皆さん確実に見るポイントの一つでもありますよネ。

注意するのは摩耗具合

ヒールはトップリフト・ヒールリフトに分けられますが、地面に接する部分がトップリフトです。

トップリフトだけの摩耗であれば安価で小規模な修理で済みますし、素人さんで自分で直しちゃう人もいます。

トップリフトが削れ、ヒールリフトまで削れてしまうと、修理することは可能ですが、割りと大きな作業になるので、修理費用も高くなります

これは真を見れば一目瞭然なので、写真をしっかりと見ましょう。

ここでたまにある物ですが、↑の写真をご覧ください。

お分かりになるでしょうか?これは市販されている靴の補修材で直しているものです。

便利な物でありますし、補修が上手な方もいらっしゃると思いますが、これはあくまで上からゴムを貼りつけただけで、すぐに剥がれてくる場合が多いです。自分で補修する時にのみ使いましょう。

補修材を使ってあるものを購入することはあまりおすすめできません

⑩ソール

最後はソールです。

歩行の衝撃を常に受ける部分なので、確実に摩耗します。

穴があいてしまうと中物を通してインソールまで水が侵入してきます。

穴があく前に交換するのが望ましいです。オールソール交換となるとかなりの金額になってしまいます。

穴が空いていないソールの摩耗具合を写真で判断するには正直難しいですが、判断する材料として3点あげます。

1点目は①トゥでも挙げた↓左下写真のつま先のソール摩耗具合を確認すること。

2点目は↓写真のようなステッチ(糸)が切れているか

ステッチを隠す製法の場合は不可能ですが、ステッチの切れ具合は良い判断材料になると思います。

ソールに関しては、10個のポイントの中で一番判断が難しいかもしれません。

3点目はとにかく細かく売り手に質問すること。こ

れに限ると思いますが、質問内容は、上記2点の他に

「ソールの固さはどうか(柔らかくなっているともう穴があく寸前)」

「コバ部分を見て、ソールの剥がれはないか(ステッチが切れてくるとソールが剥がれ始める)」

「使用期間・使用頻度はどうか(これはあくまで想像で)」

これぐらい質問しておけば確実かなと思います。ソールに関しても写真確認・質問することが大切です。

まとめ

以上10個のポイントを挙げました。

・①電球色

・アッパー(②トゥ・③ヴァンプ・④コバ・⑤トップライン)

・インソール(⑥中敷き・⑦ライニング・⑧中底)

・アウトソール(⑨ヒール・⑩ソール)

なかなか多くて大変ですよね?しかし、ネット通販で自分に合った中古靴を買うには抑えておくポイントであることは間違いありません

最後に

中古革靴の状態を確認するには、「写真」「質問」この2つが必ず必要です。

中古商品は説明文には全ては書いていません。

届いてからガッカリしないためにも、しっかりと購入前の確認は行いましょう。

最初は難しいかもしれません。

こんなにたくさんの項目を聞くのは迷惑だな・・・などと思ってしまうかもしれません。

ですが、その後のトラブルなどに巻き込まれない為にも、

その確認・質問があなたを守ることはもちろん、売り手を守ってあげることにもつながります

その回答を面倒くさがる売り手から買うことは絶対に勧めません。

こちらの記事を、あなたが安心してネット通販で中古靴を購入するために役立てて頂ければ幸いです。

つたない文章で大変恐れ入りますが、ネット通販で中古革靴を選ぶポイントその② ネット通販での失敗しない中古革靴の選び方は以上になります。

当記事をご覧頂き誠にありがとうございました。

※その①で「ネット通販で信頼できる販売店・人を選ぶ※←クリック について掲載しております。

DafsMart 竹内